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平山郁夫「仁和寺月華」
画寸:タテ 80.3 × ヨコ 116.7 cm
技法:紙本彩色
2005(平成17)年 『平成の洛中洛外「平山郁夫展」』出品作
(省略)
この「仁和寺月華」は、桜の名所として知られる御室仁和寺(おむろにんなじ)を描いたもので、満開の桜の上にゆったりと満月が昇っている。わずかに五重塔の一部を見せる仁和寺は、仁和四年(八八八)、宇多天皇の創建で、出家後ここに住したため、御室の名で親しまれている真言宗の寺である。
まさに春宵値千金(しゅんしょうあたいせんきん)、仁和寺がもっとも輝きを放つ一瞬である。
美術評論家 谷岡 清
1930年、広島県に生まれる。1945年、15歳の時に広島で被爆し、この過酷な体験が生涯にわたる「平和への祈り」の原点となった。1952年(22歳)に東京美術学校(現・東京藝術大学)日本画科を卒業し、日本画壇の巨匠・前田青邨に師事する。翌1953年(23歳)、再興第38回院展に出品し初入選を果たし、日本画家としての歩みを始めた。
被爆の後遺症に苦しむ中、平和への切実な願いを込めて描いた1959年(29歳)の『仏教伝来』が出世作となり、画壇での評価を決定づける。1978年(48歳)には院展で内閣総理大臣賞を受賞。画家としての絶頂期を迎えるとともに、1989年(59歳)には東京藝術大学長に就任した。
1998年(68歳)に最高の栄誉である文化勲章を受章し、2000年(70歳)には薬師寺玄奘三蔵院の『大唐西域壁画』を完成させるという歴史的偉業を成し遂げた。また、世界の文化遺産保護にも尽力し、フランスのレジオン・ドヌール勲章(1996年)をはじめ国際的にも数多くの栄誉に輝いている。
平山郁夫の作風を語る上で欠かせないのが、静寂の「平山ブルー(群青)」と、生命力や希望を感じさせる「オレンジ(朱・黄金)」という二つの色彩である。深い精神性を帯びたこれらの色は、画業を特徴づける色として、多くの美術愛好家を魅了している。
代表作として広く知られるのが「シルクロード」の連作である。ラクダのキャラバンが行き交う異国情緒あふれる大地を描いたこれらの作品は、東洋と西洋の交差点に立つ人類共通の記憶を呼び起こし高い人気を集めている。一方、京都・奈良の古寺や全国の由緒ある「社寺」を題材としたシリーズもまた重要な画業の柱であり、日本の精神的源流に根ざした伝統美を、荘厳な筆致で今に伝えている。
平和への深い祈りを込めた平山郁夫の作品は、単なる風景描写を超えた「普遍的な癒し」として高く評価されている。見る者の心を静め、時に力強く励ますその気高い作品は、日常の中に静けさと精神的な豊かさをもたらし、時代を超えて人々の心に深く刻まれ続けている。
平山郁夫美術館(広島県尾道市)、平山郁夫シルクロード美術館(山梨県)、薬師寺玄奘三蔵院(大壁画奉納)、東京国立近代美術館、佐久市立近代美術館など。
当ギャラリーは平山先生のオリジナルリトグラフ(直筆サイン・落款入り)販売に特に実績があります。
原画もお取り扱いしています。
平山先生の作品をご覧になって、「値段が全然違う!!」と思われたことはありませんか?技法にお気づきでしょうか?
実は、技法により作品価格に大きな違いがあります。平山先生が描かれた肉筆原画、平山先生が監修したオリジナル版画、承認印のある高級複製画、お手頃価格な工芸画など、かなり多様です。
でもご注意ください。
『〇〇で、原画を格安で売っていた』『×××で、このオリジナルリトグラフを半額で買った』と喜んで見せていただいたお客様の作品が、複製画だったというのは珍しい話ではありません。最近の複製画は非常に良くできています。間違えてしまう販売業者がいたり説明が不十分だったりというケースがあるようです。
平山郁夫画伯のオリジナル版画と複製画のうち、代表的な例をそれぞれ1つずつご説明します。
(※ただし下記の条件に全てあてはまるわけではありません)
平山郁夫先生が自ら版画の制作に関わり、完成した作品は画伯が一枚一枚チェック。直筆サインがあり、落款(らっかん)と限定番号が入っています。
高品質の岩絵具や顔料が用いられ、1つの作品に使われる版数もかなり多い(例:35版37色度数摺り、など)のが特徴です。平山郁夫先生の表現に則った作品として設計された後、その芸術性を損ねることのないよう画伯の監督の下、熟練した職人の手によって丁寧に仕上げられる芸術作品です。
高級複製画です。共同印刷(株)さんが独自に開発した特許技法で、日本画の画材である岩絵具の質感をリアルに再現するために、胡粉など実際に岩絵具にも使われる材料を用います。
デジタル画像処理、プリント技術、版画技法を組み合わせることにより作られる『現代最高レベルの複製画』です。画伯の承認印(物故作家の場合は遺族など著作権所有者や所蔵美術館などの監修印)、限定番号入りの証紙が額の裏に添付されています。美術品ではなく装飾品としての価値となり、インテリアとしてお楽しみいただくには最適です。