価格:550,000円(税込)
連作『白い馬の見える風景』の中の一作です。 「緑響く」 と並ぶ、東山魁夷屈指の名作として広く知られております。
彩美版®プレミアムは、魁夷の神秘的な青の空間を輝かしく魅せる、新感覚の表現技法です。
また、額縁は作品本体が浮き出して見える優美なデザイン。これまでにない臨場感をお楽しみいただけます。
東山家監修の証として、ATELIER KAII HIGASHIYAMAの認証が入ります。
奥付には限定番号が入り、著作権者の承認印が押されます。(限定番号はお選びいただけません)
※共同印刷株式会社が独自に開発した、セキュリティシールを証明書に貼付しています。お持ちのスマートフォンなどでフラッシュを焚いて撮影すると、作品が共同印刷(KP)の発行する真正な複製画であることを判定できます。
ある時、一頭の白い馬が、私の風景の中に、ためらいながら、小さく姿を見せた。
すると、その年(1972年)に描いた18点の風景の全てに、小さな白い馬が現れたのである。
-東山魁夷-
戦後の1947年、 「残照」 によって画壇に認められた東山魁夷は、風景画家として地歩(ちほ)を築きます。それ以後、幾多の風景を描きますが、そこに人物や動物が登場することはほとんどありませんでした。(中略)
実は、戦前、ドイツ留学から帰って描いた作品のなかには白い馬がたびたび登場しています。魁夷はその作品について 「あの時の白い馬と虹は、苦悩と不安に揺れ動いていた私の、やすらぎと救いを願う心の現れであったとも思われる。あるいは、戦争の嵐が、いやおうなしに近づいてくる頃の平和への切ない祈りでもあったとも云えよう。」 と述べています。それからおよそ30年後に描いた白い馬も、長期にわたるドイツ旅行の後に登場したことにふれて、当時とは心境も世相も違うのに何か宿命的なものを感じる、と語ります。魁夷のなかで、戦前の白馬も心の奥底ではつながっていたのかもしれません。(中略)
「白馬の森」 は富士五合目のブナの原生林のスケッチがもとになっています。魁夷はこの森は現実的なものではなく空想から生まれたと語り、 「心の奥にある森は誰も窺(うかが)い知ることは出来ない」 といいます。森の奥深くから精霊のように浮かび上がる白い馬は何を象徴しているのでしょうか。魁夷は 「白い馬は私の心の祈りです」 とも述べています。
(添付解説書より抜粋)
解説は 「白馬の森」 を所蔵する長野県信濃美術館 東山魁夷館前館長の書き下ろしです。東山作品を知悉(ちしつ)する松本猛前館長が作品の魅力をわかりやすく解説されています。松本氏は安曇野ちひろ美術館前館長も歴任される等、多方面にわたり活躍中です。
※寸法・重量等は、天然材料を使用し一点ずつ手作りのため、表記と異なる場合があります
作品の繊細な色合いや鮮やかな発色を効果的に表現するために生み出された技法 「彩美版®プレミアム」 による、新感覚の美術作品です。
最新のデジタル加工処理技術を施した高精度プリントを、職人の熟練した手業により高級アクリルガラスに貼合(てんごう)。光沢感ある透明アクリルガラスは作品をより美しく華やかに彩ります。
UVカットのアクリルガラスは貴重な作品を保護し、紫外線の退色や酸化による劣化を防ぎ、長期にわたる作品の保存を可能にします。
東山家特別監修の浮き出し加工のモダンなデザイン額で、東山芸術の真髄を存分にご堪能ください。