シルクスクリーンとは

シルクスクリーンは版画なの?

シルクスクリーンとは、原版に穴をあけて、そこから紙面にインクを刷り込む【孔版】と呼ばれる版画技法のひとつです。謄写版(とうしゃばん)をご存知の方は、その謄写版を大きくしたものと思っていただけますとイメージしやすいでしょう。また『プリントゴッコ』という家庭用印刷機を覚えていらっしゃる方も原理を理解しやすいと思います。

どうやって作るの?

枠にナイロンや目の細かい絹網(スクリーン)をはります。何らかの方法でスクリーンの網目を部分的につぶして(目止め)インクが出ない部分をつくります。目止めしたところ以外はインクが通り、これが版となります。版上に粘性のインクを流し込み、これをゴム製のヘラ(スクィージ)で伸ばします。版を通して押し出されたインクによって、その下に置かれた紙に絵柄が刷りだされるというのがシルクスクリーンの簡単な原理です。

ほかの版画技法と何が違うの?

木版、石版、銅版など版画のつくりかたは色々ありますが、シルクスクリーンは絵が反転せずにそのままの形で刷り上がる技法です。東アジアでは染色用に用いられていた技法のようです。アメリカでは1920年代に、ヨーロッパでは1950年代に始められるようになりました。特に、ヴァザレリ、マヴィニエなどのオプティカルアーティスト、ロイ・リキテンスタイン、ジム・ダインなどのポップアーティストたちはその鮮烈な色彩効果ゆえにシルクスクリーン技法を高く評価しました。

シルクスクリーン作品ができるまで

ご参考までにイギリス・テート美術館の動画です。アンディー・ウォーホルがどのようにシルクスクリーン版画を作ったか再現されています。

文責

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