3位PICK UP価格:121,000円(税込)
下向きの彼女の視線の向かう先はもちろん瓶から注がれる牛乳で、メードとともに我々の視線もこの部分に注がれる。(解説より一部抜粋)
フェルメールの絵画は、穏やかな光、巧妙な構図など、思わず見入ってしまう要素が随所に散りばめられ、その魅力はつきることがありません。絵画が何を伝えようとしているのか、まるでそこから物語を想像することを私たちに求めているかのようにひとつひとつが語りかけてきます。本作は17世紀オランダの時代背景や精神文化が感じられる貴重な作品であり、寡作であったフェルメール作品の中でも、特に称讃されている珠玉の名画であることは、もはやいうまでもありません。
フェルメール独特の深く鮮やかな“青”は、ラピスラズリを原料とする絵具「ウルトラマリンブルー(海を超える青)」が使用されています。当時、ラピスラズリはアフガニスタン及びその周辺で産出された希少な鉱物で、地中海を渡り輸入された、金にも匹敵する大変高価な顔料でした。
また青は高い精神性を表し、「天空の色」として人々が憧れる美しい高貴な色だったともいえます。そのあまりにも美しい青は、“フェルメール・ブルー”とも呼ばれています。
●原画を所蔵する、アムステルダム国立美術館の正式画像をもとに、彩美版©にて再現しました。
●千足伸行氏(美術史家/成城大学名誉教授・広島県立美術館館長)の監修を得て制作しました。また同氏による詳細な作品解説が添付されます。
●最新の複製技術「彩美版©」により、質感や濃淡の深みなど微細な表現にいたるまで再現。天然ラピスラズリを一部使用。職人によるシルクスクリーン手刷りを施し、色鮮やかで格調高い仕上がりが実現しています。
●熟練した職人技術によるハンドメイド仕上げ、安心の国内生産による額を採用。落ち着いた雰囲気の古美加工を施したアンティーク調の額が、より一層フェルメールの世界観を引き立てます。
画材の質感と豊かな色調を再現するために生み出された新時代の画期的な技法による複製画です。本作制作においては、原画を所蔵するアムステルダム国立美術館から正式に提供された画像データを使用しています。彩美版©の特徴である最新デジタル加工処理技術と高精度プリント、さらには手刷りによるシルクスクリーンを加え、「牛乳を注ぐ女」に表された豊かな色彩やフェルメールの筆使い、原画の持つ鼓動までをも表現しています。
フェルメール 「牛乳を注ぐ女」
画寸:タテ 45.5 × ヨコ 36.6 cm
制作年:1660年頃
所蔵:アムステルダム国立美術館
オランダが誇るネオ・ルネッサンス様式の華麗な大美術館。オランダ美術から東洋美術まで壮大なコレクションを有します。「牛乳を注ぐ女」の他に、以下のフェルメール作品を所蔵しています。
テーブルの上の、命の糧のシンボルともいうべきパンの乾いた、固い質感(手触り)と、様々なサイズ、形のパンの「表情」もこの絵の見所のひとつである。彼女の右後方、壁に近いところには足温器(アンカ)置かれているが、こうした描写には作品の芸術的な価値とは別に、民衆がいかに生きたか、暮らしたかを知る史料としての価値もある。(中略)
フェルメールは「光の画家」とも呼ばれるようにデリケートな光の描写にも優れた画家であった。夜の時間帯を描かなかったフェルメールの光は、ここにあるように、常に窓を通した昼の光である。それも北の国オランダらしい、穏やかとも鈍いとも言える光である。掃除がゆき届いた居間や客間を描いたフェルメールの他の室内画の窓と違い、メードのための狭く殺風景な部屋の窓は埃のたまった曇りガラスのようで、小さく割れた部分もある。ここにあるのは印象派風のまばゆい直射日光ではなく、フィルターにかけられた穏やかな「北の光」で、フェルメールの絵に特有の静謐感もこうした光に負う部分が大きいと言えよう。(付属解説書より一部抜粋)
美術史家/成城大学名誉教授・広島県立美術館館長
東京都出身。1940年生まれ。東京大学文学部卒業後、TBSを経て国立西洋美術館に勤務。1970年西ドイツ政府給付留学生としてミュンヘンに留学。国立西洋美術館主任研究官、成城大学文芸学部教授を経て、現在、成城大学名誉教授・広島県立美術館館長。主な企画展に、「フェルメール展」(2018年)「英国 ウェールズ国立美術館所蔵 ターナーからモネへ」(2017年)等。
父レイニール・ヤンスゾーンと母ディフナ・バルテンスの第二子として、オランダ・デルフトに生まれ、新教会で洗礼を受ける。父は織物職人であったが、宿屋と画商も営んでいた。1653年、21歳で結婚すると同時に、画家の組合である「聖ルカ組合」に入会。その才能は早くから認められ、1662年には最年少で組合の理事に就任するなど地元デルフトで確固たる地位を築いていた。
17世紀オランダ絵画を代表する画家。生涯のほとんどを故郷デルフトで過ごしたが、フェルメールに関する文献資料は極めて少なく、その私生活や人物像の多くはいまだ謎に包まれている。
現存する作品はわずか三十数点にすぎないが、いずれもやさしい光の質感と静謐な空気感に満ちた傑作として高く評価されている。作品に特徴的な青色は、「フェルメール・ブルー」とも呼ばれ、当時「金よりも高価」と言われたラピスラズリが用いられている。この贅沢な青は、当時としては極めて異例であり、フェルメールが光と色彩にどれほど強いこだわりを持っていたかを物語っている。
代表作《真珠の耳飾りの少女》は、フェルメールならではの柔らかな光に照らされた一瞬のまなざしと、完成度の高い色彩表現によって、フェルメール芸術を象徴する世界的名画として知られている。
生前は地元で一定の評価を得ていたものの、没後は美術史から長く忘れ去られ、作品がレンブラントなど他の画家の名前で取引されることもあった。しかし19世紀半ば、フランスの美術史家トレ=ビュルガーによって「デルフトのスフィンクス」として見出され再評価が進んだ。200年もの忘却の時を経て蘇った奇跡の画家という歴史もまた、現代の人々を強く惹きつけてやまない理由となっている。
マウリッツハイス美術館(デン・ハーグ)、アムステルダム国立美術館、ルーヴル美術館(パリ)、メトロポリタン美術館(ニューヨーク)、ワシントン・ナショナル・ギャラリーなど。





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