価格:140,800円(税込)
オランジュリー美術館の 「睡蓮」 連作大装飾画は、モネ芸術の集大成として描かれた記念碑的作品です。モネの友人で元首相のクレマンソーの働きかけにより、第一次世界大戦の終結を記念して、フランス国家に寄贈されました。本作品は、オランジュリー美術館・睡蓮の間の第一室に飾られた 「雲」 のハイライト部を、フランス国立美術館連合・グラン・パレ(RMN-GP)の画像協力を得て制作されました。限定200部のみの特別な販売になります。
モネ 「睡蓮、水のエチュード - 雲」
画寸: タテ 200 × ヨコ 1275 cm
制作年: 1915-1926年頃
所蔵: オランジュリー美術館
画材の質感と豊かな色調を再現するために生み出された新時代の画期的な技法による複製画です。本作の制作においては、フランス国立美術館連合・グラン・パレ(RMN-GP)の画像協力を得て、彩美版©の特徴である最新デジタル加工処理技術と高精度プリント、さらには一枚一枚職人の手刷りによるシルクスクリーンを施し、 「睡蓮、水のエチュード - 雲」 に表された豊かな色彩や、作家の筆使いといった絵の鼓動までもが表現されています。
モネの生涯の夢を実現したのがパリのオランジュリー美術館にある睡蓮の間です。楕円形の部屋が二つ、八の字型につながっており、それぞれに《朝》、《日没》、《樹木の反映》、など四枚の超ワイドスクリーンの絵が飾られています。
ここで見ていただくのは第一室の《雲》の部分です。全体で幅およそ十二メートル、高さ二メートルの画面の一部ですが、ここでモネが描こうとしたのは睡蓮ではなく、水に映る雲です。変幻自在の雲は、これまた形があってないような水、すべての生命の源である水と一帯となることで、新たな命を得たかのように水に揺れ、水と戯れています。ここにあるのは全体の一部ですが、この画面の上下左右にはモネの言う 「終わりのない世界」 が、無限の自然が広がっているのが感じられるでしょう。
なお、このオランジュリー美術館の睡蓮連作は、、 「エチュード」 と呼ばれることもありますが、エチュードとは練習(曲)、稽古、習作などを意味する言葉です。もしモネ自身がこの言葉を使ったのなら、それはいわゆる習作、下絵といった意味ではなく、自然を前にして画家は常に学ぶのであり、その探求に終わりはなく、その作品に完成はないという、自然に対するモネの謙虚な思いと画家としての飽くなき向上心を表す言葉と言えるでしょう。(付属解説書より抜粋)
コンコルド広場のとなり、 「チュイルリー公園」 の一角にあります。美術館の建物はもともと、1952年にナポレオン3世の要請で作られた温室でした。8点の大作 「睡蓮」 が飾られているのは、∞(無限)の形を思わせる楕円形の2つの部屋です。
モネがフランス国家に 「睡蓮の連作」 大装飾画布を生前贈与する際、証書には 「チュイルリー公園内のオランジュリーの建物の中に、上記画布のための2つの展示室から構成されるクロード・モネ美術館を作るためだけに充てられる」 という条項があったそうです。
別のフロアは 「ジャン・ヴァルテールとポール・ギヨーム・コレクション」 となっており、ルノワール、セザンヌ、マティス、ピカソ、モディリアーニなど 「印象派とエコール・ド・パリ」 の名画を堪能することができます。
1840年フランスパリ生まれ。16歳で画家になり、31歳のときにターナーやコンスタブルの影響を受け、外光の明るい色彩に挑む。写実的古典的で堅苦しいサロン芸術が主流だった当時のフランス絵画界において、その旧態依然としたサロンと決別。ピサロ、ルノワール、シスレーなどの仲間とともに、1874年に自由な感性で新たな芸術グループ展を私的に開催。 「印象派」 の名はこの展覧会(後に第1回印象派展と呼ばれる)に出品した作品 「印象・日の出」 に由来している。
時間や季節とともに移りゆく光と色彩の変化を生涯にわたり追求し、1880年終わりから晩年にかけては、一つのテーマを様々な天候や季節のもとで描く“連作”が中心になり、 「睡蓮」 は300点以上制作された。