淡い色彩と詩情が魅力の、ローランサン《笛をもつ少女》
詩情あふれる淡いタッチで描かれた、人気の高いマリー・ローランサンのリトグラフ(石版画)です。原画は、1929年作《らっぱを持って》としてマリー・ローランサン美術館に所蔵されています。
作品仕様
- 技法
- リトグラフ
- 画寸(約)
- タテ 57.5 × ヨコ 46.5 cm
- 額寸(約)
- タテ 91 × ヨコ 77 cm
- サインなど
- 刷り込み(版上)サイン、刷り師サインあり
- 限定
- 275
- 状態
- 良
- 制作
- ディジョベール工房(パリ)
- その他
- 額付き、著作権管理団体ADAGP(グラフィックアートおよび造形芸術作家協会)の承認エンボス入り
- 原画
- 『らっぱを持って』 1929年作 カンヴァスに油彩 65 × 54cm
- 原画所蔵
- マリー・ローランサン美術館
マリー・ローランサン (Marie Laurencin) 1883-1956
「洗濯船」のミューズと若き日の恋
1883年、フランス・パリに生まれる。アカデミー・アンベールで絵画を学び、そこでジョルジュ・ブラックと出会う。1907年(24歳)、モンマルトルの伝説的なアトリエ「洗濯船(バトー・ラヴォワール)」でパブロ・ピカソに紹介され、詩人ギヨーム・アポリネールと運命的な恋に落ちる。アポリネールのミューズとして前衛芸術家たちのサークルに深く関わりながら、彼らから強い刺激を受けつつも、キュビスムには距離を置き、独自の感性を磨き上げた。
亡命生活と「狂騒の時代」の寵児
1914年(31歳)、ドイツ人男爵との結婚直後に第一次世界大戦が勃発。国籍上「敵国人」となった彼女は、スペインへの亡命を余儀なくされる。約7年間の苦難の亡命生活を経て、1921年(38歳)にパリへ帰還。戦後のパリは「狂騒の時代(レ・ザネ・フォル)」の只中にあり、ローランサンが確立したパステルカラーの優雅で洗練されたスタイルは、瞬く間に社交界で熱狂的な支持を集め、売れっ子画家としての地位を得た。
多才な展開と美術史的評価
マリー・ローランサンは、淡いパステルカラーを多用した丸みを帯びた優しい描写と、甘美な女性像を数多く制作。キャンバスの中だけでなく、バレエ・リュス(ロシア・バレエ団)の舞台美術や衣装、本の挿絵など、その才能は多岐にわたって開花した。男性中心のアートシーンにおいて、キュビスムの影響を消化しつつも、女性らしい優美さと憂いを帯びた「ローランサン・スタイル」を確立。詩情あふれる世界は今なお世界中の人々を魅了し、エコール・ド・パリを代表する画家のひとりとして、美術史にその名を刻んでいる。
主な作品収蔵先
オランジュリー美術館(パリ)、パリ市立近代美術館、テート・ギャラリー(ロンドン)、ニューヨーク近代美術館(MoMA)、ポーラ美術館(箱根)など。









