ミュッシャ『四芸術』より《ダンス》 リトグラフ
ミュッシャの連作『四芸術』は、《ダンス》《絵画》《詩》《音楽》からなる人気作品です。優美な曲線で描かれた華麗な女性像が印象的な《ダンス》は、アール・ヌーヴォーの装飾美を堪能していただける一枚。財団承認エンボス入りのリトグラフです。
作品仕様
- 技法
- リトグラフ
- 限定
- 269/300
- 画寸(約)
- タテ 52.5 × ヨコ 31.5 cm
- 額寸(約)
- タテ 84.5 × ヨコ 63.5 cm
- サインなど
- 刷り込みサインと刷り師のサイン
- 状態
- 良
- その他
- 額付き、ミュシャ財団承認エンボス入り
- 原画所蔵
- 堺市立文化会館 アルフォンス・ミュシャ館(大阪府)など
- 原画制作年
- 1898年
アルフォンス・ミュシャ (Alphonse Mucha) 1860-1939
生涯と経歴
1860年、現在のチェコ(当時はオーストリア帝国領)のモラヴィア地方イヴァンチッツェに生まれる。1879年(19歳)よりウィーンの舞台装置工房で助手として素描を学び、ミュンヘンの造形美術アカデミーを経て、1888年(28歳)の時にパリへと渡った。
長い下積み時代を経て、彼に運命的な転機が訪れたのは1894年、34歳の時である。当時の大女優サラ・ベルナールの舞台のために急遽手がけたポスター《ジスモンダ》によって一躍有名となり、流麗で優美なデザインは「ミュシャ様式」としてパリ中を席巻した。1900年のパリ万国博覧会では装飾美術の頂点を極め、「アール・ヌーヴォー」の先駆者として揺るぎない名声を確立した。
芸術的特徴と「ミュシャ様式」
しなやかな曲線で描かれる優美な女性像、精緻に組み込まれた花々や植物のモティーフ、そして淡く調和のとれたパステル調の色彩。これらが完璧なバランスで融合したスタイルは「ミュシャ様式」と呼ばれた。その美意識は、《黄道十二宮》や《夢想》といった代表作において最も洗練された形で表現され、ポスターやリトグラフ(石版画)を、芸術的価値を持つアートへと高めた存在として評価されている。
美術史における評価
商業美術での華々しい成功の裏で、ミュシャの関心は常に故郷と民族のアイデンティティに向けられていた。
晩年は商業美術の第一線を退き、16年の歳月をかけて祖国と民族の歴史を描き出した20点に及ぶ大連作《スラヴ叙事詩》を完成させるなど、深い精神性と祖国への愛に生きた。
100年以上の時を経た今もなお、計算し尽くされた美しい構図と優雅な装飾性は全く色褪せることがない。近代グラフィック・デザインの礎を築いた作品は、アール・ヌーヴォーの歴史的遺産として、世界中の美術館や美術愛好家から評価を集め続けている。
主な作品収蔵先
ミュシャ美術館(プラハ)、オルセー美術館(パリ)、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(ロンドン)、堺 アルフォンス・ミュシャ館など。









