清らかさと気品をそなえた、ミュシャの代表作
星座のシンボルと、円盤にちりばめられた星を背景に、波打つ髪の女性の美しさが際立ちます。冠や首飾りには、雪の結晶や宝石が。豪華でありながら品格をそなえ、絶大な人気がある作品です。
アメリカ・ロサンゼルスの工房Studio Art Flag制作による版画。気品あふれるミュシャ作品を存分にご堪能いただける大判作品です。
作品仕様
- 技法
- ピエゾグラフ
- 限定
- 350部+EA(PP)50部
- 画寸
- タテ 54 × ヨコ 41 cm
- 額寸
- タテ 83 × ヨコ 72.5 cm
- 制作
- 2022年、Studio Art Flag (アメリカ・ロサンゼルス)
- サインなど
- 画面右下に摺師(すりし)サイン
- 証明
- 画面左下に版元の品質検査委員会エンボス、中央に版元のエンボス、額裏に版元による証明書貼付
- 付属品
- 額付き
- モチーフ
- 人物、女性、星座
Studio Art Flagとは
アメリカ・ロサンゼルスの版画制作スタジオです
シルクスクリーン、リトグラフ、ジグレー、ピエゾグラフなど多様な版画作品を作っています。作品の用紙選びから、刷り上がりまでを一貫して手掛けている工房です。
象徴的な「LOVE」を生み出したロバート・インディアナやアメリカ現代美術の巨匠ドナルド・サルタンなど、多くのアーティストの作品制作を経験してきたNijel Barnsの指揮のもと、優れた摺り師たちが制作しています。
原画について
ミュシャ「黄道十二宮」
画寸:タテ 65.7 × ヨコ 48.2 cm
技法:カラーリトグラフ
制作年:1896年
所蔵:堺 アルフォンス・ミュシャ館(大阪府堺市)、ほか
原画についてのまめ知識
もともとはシャンプノワ Champenois という印刷会社のカレンダーとして制作された図柄です。
タイトルにある黄道(こうどう)とは、地上から見た時の太陽の通り道のこと。黄道を十二等分して、各部分に星座をあてはめたものが十二宮です。
女性の背景に描かれた、光輪をイメージさせる輪の中に12星座が組み込まれています。また、昼と夜を象徴する太陽・月・星・ヒマワリ・ケシ、不滅のシンボルとされる月桂樹などが描かれ、「時」をテーマにした作品です。
装飾的なデザインと随所にちりばめられているモチーフとの見事な調和もさることながら、女性の冠や首飾りの部分の宝石が高貴でエレガントな印象を与え、ミュシャの初期の作品でありながら、代表作として高く評価されています。
アルフォンス・ミュシャ (Alphonse Mucha) 1860-1939
生涯と経歴
1860年、現在のチェコ(当時はオーストリア帝国領)のモラヴィア地方イヴァンチッツェに生まれる。1879年(19歳)よりウィーンの舞台装置工房で助手として素描を学び、ミュンヘンの造形美術アカデミーを経て、1888年(28歳)の時にパリへと渡った。
長い下積み時代を経て、彼に運命的な転機が訪れたのは1894年、34歳の時である。当時の大女優サラ・ベルナールの舞台のために急遽手がけたポスター《ジスモンダ》によって一躍有名となり、流麗で優美なデザインは「ミュシャ様式」としてパリ中を席巻した。1900年のパリ万国博覧会では装飾美術の頂点を極め、「アール・ヌーヴォー」の先駆者として揺るぎない名声を確立した。
芸術的特徴と「ミュシャ様式」
しなやかな曲線で描かれる優美な女性像、精緻に組み込まれた花々や植物のモティーフ、そして淡く調和のとれたパステル調の色彩。これらが完璧なバランスで融合したスタイルは「ミュシャ様式」と呼ばれた。その美意識は、《黄道十二宮》や《夢想》といった代表作において最も洗練された形で表現され、ポスターやリトグラフ(石版画)を、芸術的価値を持つアートへと高めた存在として評価されている。
美術史における評価
商業美術での華々しい成功の裏で、ミュシャの関心は常に故郷と民族のアイデンティティに向けられていた。
晩年は商業美術の第一線を退き、16年の歳月をかけて祖国と民族の歴史を描き出した20点に及ぶ大連作《スラヴ叙事詩》を完成させるなど、深い精神性と祖国への愛に生きた。
100年以上の時を経た今もなお、計算し尽くされた美しい構図と優雅な装飾性は全く色褪せることがない。近代グラフィック・デザインの礎を築いた作品は、アール・ヌーヴォーの歴史的遺産として、世界中の美術館や美術愛好家から評価を集め続けている。
主な作品収蔵先
ミュシャ美術館(プラハ)、オルセー美術館(パリ)、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(ロンドン)、堺 アルフォンス・ミュシャ館など。









