恋人たちが楽しむ、愛の小さな遊び
橋の上で向かい合う、ペイネの「恋人たち」。青年の胸からふわりと飛び立ったハートを、花飾りをつけた恋人が虫捕り網で捕まえようとしています。
画面上部には、フランス語で「Les petits jeux de l'Amour(愛の小さな遊び)」と記され、橋の下には、この遊びのユーモラスなルールが添えられています。捕まえられなかった人は、キスを贈るという、ペイネらしい洒落た愛のゲームです。
天使や小鳥、リス、カタツムリが彩りを添える画面に、恋人たちの幸福感と遊び心が広がる一枚。レイモン・ペイネ本人の直筆サイン入りリトグラフです。
額裏の裏紙に、お披露目の際についたイーゼル跡がありますため、特別価格でご案内しています。作品画面の状態は良好です。
蝶取り網でハートをキャッチする、愛らしいゲームのルール
フランスならではのエスプリ(機知)に富んだルールが、作品の魅力を引き立てています。
règle du jeu
Se joue à deux avec un filet à papillons.
Si au bout de cinq minutes le cœur vole toujours
Le joueur qui n'a pu l'attraper a perdu.
et doit payer en baisers. Il est recommandé
d'en fixer le nombre avant de jouer
ゲームのルール
蝶取り網を使って二人で遊びます。
もし5分経ってもハートがまだ飛んでいたら、
捕まえられなかったプレイヤーの負けとなり、
キスで支払うことになります。
遊ぶ前に、その数を決めておくことをおすすめします。
作品仕様
- 技法
- リトグラフ
- 画寸
- タテ 39 × ヨコ 39 cm
- 額寸
- タテ 67.3 × ヨコ 64.3 cm
- サインなど
- 作家直筆サインあり
- 添え書き(レジャンド)
- 画面上部と橋の下にフランス語のレジャンドあり
- 限定
- 375部
- 状態
- 額縁裏の青紙に、お披露目の際についたイーゼル跡あり
画面は良好 - 付属品
- 額縁
- モチーフ
- 人物、恋人、ハート
日本ぶっくあーと秘蔵コレクション
日本ぶっくあーとでは、レイモン・ペイネの芸術を多くの方にご紹介したいという思いから、作品の収集に力を注いできました。
本作品は、一般的に流通している、人から人へと渡り歩いた作品とは異なり、美術館収蔵を前提に長年大切に保管してきた、日本ぶっくあーとの秘蔵コレクションです。
レイモン・ペイネ (Raymond Peynet) 1908-1999
経歴と「恋人たち」の誕生
1908年、フランス・パリに生まれる。1922年、14歳で広告デザイナーを志してパリの産業装飾美術学校に入学。在学中からその才覚を現し、数多くの新聞や雑誌に挿絵や風刺画を発表。イラストレーターとしてのキャリアを開始。
1942年、34歳の時にフランス中部ヴァランスの野外音楽堂(キオスク)から着想を得て、後に世界中で愛されることとなる「恋人たち」のモチーフが誕生。雑誌に発表し、「ペイネの恋人たち」として、戦時下の閉塞感の中にあった人々の心に寄り添い、世界的な名声を博すこととなった。
国際的な評価と日本との絆
1950年代から60年代にかけては、国際ユーモア賞や国際漫画祭グランプリを受賞するなど、ヨーロッパを代表するロマンティック・アーティストとしての地位を確立。1985年、78歳の時にはフランス郵政の依頼によりバレンタインデーの記念切手をデザインし、国民的作家としての評価を不動のものとした。
日本との縁も深く、1995年には長野県軽井沢に「ペイネ美術館」が開館。オープン記念には87歳のペイネ夫妻が来日し、大きな話題を呼んだ。また、東京・日本橋三越本店で開催された個展には秋篠宮殿下がご来訪された。
画風と普遍的なメッセージ
ペイネの作品は、軽やかな線描と余白を活かした構図、そして「静かな幸福感」にあふれる世界観が特徴。戦争や社会不安の時代にあっても「愛」と「平和」をテーマとし、日常に寄り添う誠実で穏やかな愛のかたちを描き続けた。没後もその普遍的なメッセージは色褪せることなく、高い物語性と詩情あふれる作品が世界中で愛されており、現在「恋人たち」が生まれるきっかけとなった野外音楽堂は「ペイネ・キオスク」の名でフランスの歴史的建造物にも指定されている。
主な作品収蔵先
ペイネ美術館(フランス・アンティーブ)、ペイネ美術館(軽井沢タリアセン内)など。









