レイモン・ペイネが描く「愛」と「平和」の理想郷
ペイネの代名詞「キオスク(野外音楽堂)」を中心に「恋人たち」が描かれた大人気作品です。淡いブルーとグリーン、オレンジを基調としたやわらかな色彩に、繊細な描線。画面の隅々にも鳥や動物、人物など愛らしいモチーフが描き込まれています。
幸福感に包まれた穏やかな時間と、優しい音楽までもが伝わってくるような一枚。レイモン・ペイネ本人の直筆サイン入りリトグラフです。
愛の讃歌が響き渡る、祝福に満ちた空間
丸屋根の美しい野外音楽堂(キオスク)の下で寄り添う青年と、花の帽子をかぶった恋人。ふたりの世界を祝福するように、バイオリンを奏でる愛の天使や小鳥たちが、やさしく飛び交っています。
空に浮かぶ「ペイネの恋人たち」
作品には、空高く浮かぶ気球や、くちばしにプロペラをつけた白鳩に乗る恋人たちも描かれています。愛の力で軽やかに空へ舞い上がり、自由な愛の旅を楽しんでいるような、ペイネらしい夢のある情景です。
画面の隅々にまで描き込まれた愛らしいモチーフ
恋人たちの世界を見守り、寄り添う存在として、ウサギやカメ、鳥たちも描かれています。小さな生きものたちが画面にやさしい表情を添え、愛と平和にあふれたペイネの世界をより豊かにしています。
作品仕様
- 技法
- リトグラフ
- 画寸
- タテ 39.5 × ヨコ 38.5 cm
- 額寸
- タテ 66.5 × ヨコ 64.5 cm
- サインなど
- 作家直筆サインあり
- 限定
- 375部
- 状態
- 良
- 付属品
- 布袋、額縁(作家名・生没年が刻印されたプレート付)
- モチーフ
- 人物、恋人、天使
日本ぶっくあーと秘蔵コレクション
日本ぶっくあーとでは、レイモン・ペイネの芸術を多くの方にご紹介したいという思いから、作品の収集に力を注いできました。
本作品は、一般的に流通している、人から人へと渡り歩いた作品とは異なり、美術館収蔵を前提に長年にわたり大切に保管してきた、日本ぶっくあーとの秘蔵コレクションです。
レイモン・ペイネ (Raymond Peynet) 1908-1999
経歴と「恋人たち」の誕生
1908年、フランス・パリに生まれる。1922年、14歳で広告デザイナーを志してパリの産業装飾美術学校に入学。在学中からその才覚を現し、数多くの新聞や雑誌に挿絵や風刺画を発表。イラストレーターとしてのキャリアを開始。
1942年、34歳の時にフランス中部ヴァランスの野外音楽堂(キオスク)から着想を得て、後に世界中で愛されることとなる「恋人たち」のモチーフが誕生。雑誌に発表し、「ペイネの恋人たち」として、戦時下の閉塞感の中にあった人々の心に寄り添い、世界的な名声を博すこととなった。
国際的な評価と日本との絆
1950年代から60年代にかけては、国際ユーモア賞や国際漫画祭グランプリを受賞するなど、ヨーロッパを代表するロマンティック・アーティストとしての地位を確立。1985年、78歳の時にはフランス郵政の依頼によりバレンタインデーの記念切手をデザインし、国民的作家としての評価を不動のものとした。
日本との縁も深く、1995年には長野県軽井沢に「ペイネ美術館」が開館。オープン記念には87歳のペイネ夫妻が来日し、大きな話題を呼んだ。また、東京・日本橋三越本店で開催された個展には秋篠宮殿下がご来訪された。
画風と普遍的なメッセージ
ペイネの作品は、軽やかな線描と余白を活かした構図、そして「静かな幸福感」にあふれる世界観が特徴。戦争や社会不安の時代にあっても「愛」と「平和」をテーマとし、日常に寄り添う誠実で穏やかな愛のかたちを描き続けた。没後もその普遍的なメッセージは色褪せることなく、高い物語性と詩情あふれる作品が世界中で愛されており、現在「恋人たち」が生まれるきっかけとなった野外音楽堂は「ペイネ・キオスク」の名でフランスの歴史的建造物にも指定されている。
主な作品収蔵先
ペイネ美術館(フランス・アンティーブ)、ペイネ美術館(軽井沢タリアセン内)など。









