幻想的な色彩で描かれた情景
繊細な描線とやわらかな色彩が魅力の、長谷川彰一による銅版画。器が並ぶ店先を思わせる風景が、幻想的に描いています。
眺めるほどに味わいが深まる、洗練された趣を感じさせる作品です。
作品仕様
- 技法
- オリジナル銅版画
- 画寸
- タテ 24.5 × ヨコ 20.5 cm
- 額寸
- タテ 52 × ヨコ 47 cm
- サインなど
- 作家直筆サイン、タイトル書きあり
- 限定
- 90部
- その他
- 額付き
長谷川彰一 (Shoichi Hasegawa) 1929-2023
東京での研鑽とパリへの旅立ち
1929年(昭和4年)、静岡県焼津市に生まれる。東京・杉並の国画会研究所で絵画を学び、1957年(28歳)に東京で初の個展を開催。1959年にも東京画廊で個展を開くなど国内で実績を積んだのち、1961年(32歳)に単身フランスへ渡った。
巨匠たちのアトリエと国際的な躍進
渡仏後、ピカソやミロ、シャガールなど多くの前衛芸術家が集ったことで知られるスタンリー・ヘイター主宰の「アトリエ17」に入門。そこで腐蝕銅版多色刷り(エッチングとアクアチント)の技法を本格的に習得する。1963年頃から数多くの国際版画展に出品を重ね、パリでも個展を開催し異色の作家として注目を浴びるようになる。その後も世界各国で展覧会を成功させ、2023年にパリにて93歳で逝去した。
色彩の重なりと繊細な「白の描線」
長谷川彰一の作風の最大の魅力は、腐蝕銅版多色刷りから生み出される透明感あふれる色のハーモニーにある。銅板に描いた線を腐蝕液で溶かして版を作るエッチングと、腐蝕の深さで面の濃淡を表現するアクアチント。高度な技術を要する2つの技法を駆使することで、赤・青・緑などの微妙な色彩が重なり合う画面に、繊細でリズミカルな白い描線が浮かび上がり、ファンタジックで詩的な心象風景を描き出している。
渡仏前に培った水墨・水彩の感性と、パリで磨いた銅版画の技が溶け合った作品は、抽象と温かみが共存する独自の世界を形成し、国内外の美術愛好家から支持されている。
主な作品収蔵先
ヴィクトリア&アルバート美術館(ロンドン)、パリ国立図書館、フランス文化省、ニューヨーク近代美術館(MoMA)など。









